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2019年5月28日火曜日

姫と勇者の恋愛は必然…例え女の子同士であっても。

皆さんは幼いころに勇者と魔王の物語を読んだことはありますか?そのまま勇者と魔王という代名詞が使われなくともそれに似た非凡で勇敢なる青年が強大な力を持ち、それを悪用して世界に害をなそうとするものを打ち倒す物語をどこかで読んで心を揺り動かされたことがあることでしょう。
今回はそんな勇者と魔王を題材にしたアニメの紹介です!!


――――ユーリア・シャルデット、無職です♪

人々とモンスターが共存して暮らす剣と魔法の大陸「ナラル島」。

そこには恐ろしい「魔王」が存在していました。

はるかはるかの大昔、ナラル島に現れた魔王を倒した初代勇者――

それからも、様々な時代で何度も何度も魔王は蘇り、

同時にそれに対抗する勇者もまた現れ…。
少女たちは、いつの日か出ずる魔王を倒すべく冒険者学校へ通います。
ちょっと抜けているけど勇者体質の、ユーシャ。
生真面目ゆえに苦労が絶えないエルフの聖者、セイラ。
食べることが大好きで明るい戦士、ファイ。
物静かなヲタク魔法使いの、メイ。
勇者パーティーを目指す4人の、
いつまでたっても魔王をたおす様子のないゆる~いファンタジーライフが始まります。

えんどろ~(公式サイト


今回紹介する「えんどろ~」は、30分枠の公式いわくありそうでなかった日常系ファンタジーされている作品だ。
実際には百合百合しい女の子たちの日常系アニメーションファンタジー冒険要素を足したものとなっていた。
『ゆるゆり』の原作者である漫画家のなもりがキャラクター原案を手掛けるオリジナルテレビアニメであり、異世界のナラル島を舞台に主人公・ユーシャを中心とした勇者パーティーの冒険と日常を描いたファンタジーである。
とWikipediaにもある通り今作はオリジナルテレビアニメ作品ということでキャラクターデザインなど期待要素もあるものの蓋を開けてみたら闇深き深淵の世界が待ち受けているかもしれないものであり、成功を約束された作品ではなかったので一言でいって良いアニメなのか良くないアニメなのか気になる人も多いと思う。
だから言っておこう。このアニメは良いものだ(+百合補正100%)


今作はファンタジー系作品らしく開幕から勇者と魔王の戦いを描くところからはじまる。そして始まってから4分も経たないうちに魔王を勇者が打ち倒してエンディングに入るのだ。




そしてエンドロールが流れる中で私は今作のタイトルである「えんどろ~」というワードからてっきり今作が「勇者たちが魔王を倒したあとの平和な世界で平穏な日常(+百合)を繰り広げる様子を描くもの」という今後の展開の予想を立ててしまっていたのだがそれは大きな間違いだった。何故なら曲げてきた展開がこれから視聴を続ける私を待ち受けていたのだったからだ。

とにかく、エンドロールが流れきったあとに勇者が同じパーティメンバーであるセイラちゃんに起こされるところから本編というべきストーリーが始まる。
ここで私は「なんだ、夢オチだったのか…」という風に感じたのだがそれもまたミスリードに引っかかっていた。第二話以降でなんと魔王がロリっ娘姿で登場して勇者たちの教師役として登場してしまい、しかもこの勇者パーティと魔王御一行はすでに決戦に挑んでいてその際に勇者が強力な魔法の詠唱に失敗したために時間を遡った世界に移動させられてしまったという見た目に反して割と奥深いストーリーが視聴者を待ち受けているのである。


そして今作の物語の舞台となるのはナラル島。なんでもありの島でモンスターも生息しているし、勇者パーティにも参加しているエルフ族が生息していたりかなりファンタジーな世界となっている。
そんなナラル島にはあるとき以来、世界を滅ぼしうる兄弟な力を持つ「魔王」が存在していてそんな魔王が現れる度に勇者が現れて魔王を打ち倒してきた。
だがそんな魔王の復活は定期的に繰り返されてそれに合わせて勇者が出現してという流れは主人公が勇者となった時点で999回目となっている。


ここでそんな世界で活躍する乙女たち登場人物を紹介して行きたい。

まずは、勇者パーティから…

勇者:ユーリア・シャルデット(通称ユーシャ)

勇者体質ということで非常に高い幸運値を誇っていてピンク髪にありがちな傍からみれば身勝手とも見れるほどの驚異的な行動力と笑顔で勇者パーティを率いる。
生まれ持って勇者というわけではないが、昔からユーリア・シャルデットを略してユーシャと周りから呼ばれていた。
正式に勇者となったのは学校の近くのダンジョン探索で偶然勇者の剣を見つけてそれを抜いてからでそれまでは自称勇者の「無職」だった。


聖者:エレノワール・セイラン(通称セイラ)

代々聖者の家系であるエルフ族の娘であるセイラちゃんはその家の伝統を守るべく冒険者学校に入学してたまたまユーシャたちと近い席だったために勇者パーティに参加することになった。
勇者パーティの良心枠として自由奔放をそのままキャラクターにした様な勇者パーティの面々と比べると大分常識的だがどこか天然気質なところもあり肝心なところで忘れ物をしたり凡ミスが目立ったり家事全般(特に掃除ができない)など弱点もある。
エルフと言えば弓の名手という設定が多いが、セイラちゃんは勉強のしすぎで近眼になってしまい、メガネをかけないと弓の狙いが定められないので弓の腕前は良いのだがあまり弓を使いたがらない。何故なら弓を使う時に眼鏡をかけるとオタクっぽく見えてしまうからだそうだ。
外見をきにするだけあって自らの体型(特に貧乳)を気にする描写が多い。
貧乳はステータス


戦士:ファイ・ファイ(通称ファイ)

森出身。小さい頃から森で育ったので野性的な面を時折見せる元気娘枠。勇者パーティのなかでトラブルメーカー枠になってしまうかと思われるが空腹時の暴走以外においては割と常識的かつ役立つ場面が多い。(どちらかというと他のパーティメンバーの暴走が状況をかき回すことが多い)
持ち前の明るさで勇者と共に勇者パーティの牽引役になることも多い。


魔法使い:メイザ・エンダスト(通称メイ)

今作の世界における魔法の使用に必須のカード「カルタード」の神秘の世界に憑かれた少女。カルタードが絡むと人が変わる。
おとなしい少女枠ではあるが謎のダジャレを突然喋りだしたりと若干アレな感じで不思議ちゃん枠も担っている。
しかしその一方で料理の腕は良く、カルタードさえ絡まなければ可愛い少女なので作中で「お母さん」ポジションを確立したセイラを差し置いて視聴者にとってバブみを最も感じることのできる「ママ」ポジションとしてのポテンシャルを秘めているかもしれない。


そしてその他の主要な登場人物として

姫:ローナ・プリシパ・オ・ラパネスタ(通称ローナ)

今作において舞台となるナラル島を収める唯一の王国であるラパネスタ王国の王女。父親は存命で国王を努めているがその父親の命で王女の座を引き受けている。
国家権力とその莫大な富を使って幼い頃から憧れていた勇者および勇者パーティの面々を支える(付け回す)
作中で勇者たちと交流を深めることによって勇者たちから一歩引いた立ち位置でストーキング支援するという立ち位置から友人(意味深)の立場にランクアップして中盤以降の放映話では勇者パーティと一緒に冒険者学校へ通う様になる。


魔王:マオ(通称マオ)

ロリ。かわいい。魔王と元魔王を行ったり来たりする一応主人公たち勇者パーティの敵側のキャラ。
しかし、最初の戦闘で勇者たちが放った魔法が失敗したことで時間遡行してしまい、なりゆきで勇者たちの通う冒険者学校の教師として更には勇者パーティのクラスの担任として勇者たちと学園生活をともにすることとなる。
そのロリかわいい見た目によって生徒たちからも舐められ可愛がられ、勇者パーティ御一行からもおなじく親しみをもたれて勇者からは教師と生徒の枠を超えて友達扱いを受ける。

といった面々が中心となって街でクエストを受けて挑んでみたり、当然のことながら日常系でお約束の水着回もしっかりはさみつつ普通の日常ものとはちょっと変わった世界での彼女たちの日常が描かれている。


他にストーリーラインとしてただ彼女たちの日常が描かれているというだけでなくしっかりと「時間遡行してしまった魔王と勇者の戦いの行く末」にも触れられていて、それも日常系らしいゆるく優しい終わり方をすることによってあらゆる方向からみて消化不良感を感じにくい充実した展開を楽しむことができるだろう。

その一方で日常系と冒険もののストーリーの中間でどちらかというと日常系に寄せた展開の「ぬるさ」はガッツリとした冒険モノの作品を求める人にとっては物足りないかもしれない。


そして今作がほとんど百合作品である可能性にも触れなくてはならないだろう。
とくにローナ姫とユーシャちゃんの掛け合いには注目せざるを得ない。
これから提示する画像を確認して欲しい。これはローナ姫がユーシャちゃんに「ずっと勇者様のお嫁さんになるのが夢でした。」と語るシーンのものだ。


これは完全に百合ではないだろうか。
ここで主人公から「でも私達、女の子同士だよ?」と確認が入るがそれにローナ姫は「愛の前には些末なことですし、法律程度ならなんとでもなります。お願いします…私をユーシャ様のお側に…」と懇願するシーンが入る。


これは百合と言わざるを得ない。

このひたむきな愛を認めずにしていったいなんとするのだろうか…

ということで百合要素を含み、安定の作画や演出の元でゆるーく冒険をして日常をする今作は一見の価値のある作品であると言えるのではないだろうか。
癖もそれほど強くなく万人にオススメできる良作のうちの一つとしてぜひとも視聴をオススメしたい。

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