ずいぶん昔の話ですが私はある人から腹が減ったときとかわいい女の子を見かけた時だけ狼の様な目つきをしていると指摘されたことがあります。
今回はそんな恋愛をコミカルに描いた作品の紹介です!
ある日突然、男子高校生・藍野青司のもとに任意の二人を強制的にキスさせるという不思議アイテム「キスノート」を持った死神風の少女・グリが現れ、“24時間以内にキスしないと書いた者(グリ)は死に、書かれた者(青司)も一生童貞のまま生涯を終える”と告げ・・・。愛のキューピット(?)グリと青司とその仲間たちが“キスをする相手”を求めて繰り広げるハイテンションラブコメディにあなたもきっと恋がしたくなるはず(!?)。
恋愛暴君(公式サイト)
今回紹介する『恋愛暴君』は30分のハイテンションラブコメディということで最近ありがちな恋愛要素が重いラブコメではなくかなりコメディ要素強めのライトなラブコメだ。
テンポやノリは週刊少年ジャンプやマガジンに掲載されていそうなほど軽くギャグ寄りのキャラ設定や展開のため、しっかりとした?ラブコメを見たい気分の視聴者にはこちらはおすすめ出来ない。
最近のラブコメは本格派指向なのか恋愛というテーマを真面目にそして深く描いた作品が多いのでそんな中、典型的というか伝統的な「ラブコメ」作品として恋愛をかなりコミカルに描いている今作は気軽に見れるので今では珍しくなってしまった作品枠でもあると言えるのではないか。
見てお分かりいただいた通り今作は漫画が原作なのだが今作の漫画は雑誌ではなくWebコミック原作ということも付け加えておこう。
ちなみに恋する乙女は皆、暴君!?ということで恋愛暴君というタイトルらしい。
死神風の少女「グリ」が主人公の前に現れるというところから話が始まるのはあらすじ通りで、そんなグリか違う人を書くはずが一文字違いで「キスノート」に主人公の名前を書いてしまったので『24時間以内に相手を決めてキスしないとグリは死に、主人公である青司くんも一生童貞となる定めになってしまう』という割と重いペナルティを回避するためにキスしたい相手を探して放課後の学校へ戻ることにする。
そこで出会ったのは私からすると2人目のヒロインと言える「緋山 茜」さんだ。彼女はパット見は可愛くて社交的でおっぱいも大きいクラスのアイドル的な存在で、主人公は密かに思いを寄せていたのだが、その放課後のやりとりの中でちょっとした波乱があって実は両者が両思いで茜さんの方から主人公への愛が重すぎてヤンデレ化してしまっていて浮気をしようものなら問答無用で相手を殺すぐらいに愛が深い大変微笑ましい関係であったことが判明する。
茜さんの冷たい目線はなかなかそそるものがある。見応えのあるヒロインと言えるだろう。
2人目といったが1人目は誰なのか?
答えは簡単で最初に主人公の前に姿を現した「ぐり」が私から見た今作のメインヒロインと言えるだろう。
一応作中では最後まで、見る人によっては茜さんのほうがリードしているぐらいには主人公との関係が拮抗しているのだが今作においてなにかしら事件を起こしたりストーリーを展開させる役を担っているのと今作の一連の流れが「ぐり」がいなければ成り立たないというところから私はこの「ぐり」こそがメインヒロインなのではないかと考えているのだ。
この「ぐり」は作中で一番特殊なキャラで登場したときは「死神風」の衣装を身にまとって不死身だったり不思議な能力を使えたりそれっぽい雰囲気を醸し出しておきながら実は『天使』で『神様と悪魔の間に産まれた娘』で『将来、神になりうる存在』であるということが作中中盤から明らかになる。
そして「重すぎる愛を主人公に向ける茜さん」と「なんとなくビビッと来たから好きなぐり」と『キスノート』の力で結ばれた3人だが、そこにその関係を許さないと割って入るお嬢様ですわキャラが登場する。
彼女は3人目のヒロインとでも言った方が良いだろうか、名前は「黄蝶ヶ崎 柚」ちゃん。彼女が好きなのは「茜さん」ここに主人公を思う二人のヒロインとそのうちの1人のヒロインが好きな百合百合キャラの登場で4角関係が爆誕したのであった。
今作のなかで一番私に似ているキャラはこの娘なのではないだろうか。お姉さまである「茜さん」が好きなあまり、ゴミを漁って使用済みティッシュを取り出して発情しているあたりかなり好感を持てる。
一応公式サイトでは同列で紹介されているが私があまり好きではないキャラがさらに後半でこの4角関係に参加する。それが「白峰 樒」ちゃんだ。彼女はなんというかやさぐれているキャラでなにかと主人公たちの中をかき回したりとある意味作品後半におけるお約束の不穏な展開に必須なちょっと「嫌なやつキャラ」枠を担当することになる。見た目もあまり好きじゃないし、彼女も最終的には主人公ハーレムに加われる様なことを匂わせて今作は最終回を迎えることとなるのだが「こんなにライトな作品なのに」(歪んでいても)純情な愛を求めたい私としては受け入れ難いキャラクターだしそんなキャラクターもなくよくなってめでたしという流れは今作の最後の展開に対する評価にマイナス要素を与えてしまっている要因となった。
この他にも謎の「ぐり」の上司の天使や父親である神様や魔王、そして主人公のことが好きなブラコン妹など各種キャラが登場するが今作は基本的に主人公との間に関係を結んでいる先ほど紹介した主人公を含めた5人が主要な登場人物となってストーリーが展開することになる。
作中ではそれぞれのキャラクターの抱える性格的な悩みだったり家の問題だったりと掘り下げる要素が設定されていてそれらを扱う回もあるのだがすべてがギャグテイストで構成されていてそもそもの設定が感情移入するには難しいぐらいにはぶっ飛んだ設定がされているので今作のストーリーに意味を求めようとするのは無駄だ。
どちらかというと瞬間、瞬間を頭を空っぽにして楽しむアニメであると言えるだろう。
最近では難しいギャグテイストと陳腐なお色気シーンを中心に展開する古典的ラブコメアニメーションである今作はハードな恋愛模様を見せられて疲れたアニメ視聴者の諸君にとってちょうど良い休息地となりうるのではないかと私は考えている。
それこそなにかの合間に机の上に明けられているお菓子をつまむくらいの感覚で視聴してみてはいかがだろうか。
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