Translate

2021年1月19日火曜日

ループしない…だと?

古き良き時代。そんなときはあるのでしょうか。いつだって人は過去を振り返っては有ったかも分からない一瞬のきらめきを想い返しては「またあのときを」と望んでしまうのでしょう。

今回は良くも悪くもそんな「あのとき」の記憶を、感動を思い出させる作品の紹介です。


彼女が神様になった日、
世界は終焉へと動き出した。
原作・脚本:麻枝 准×制作:P.A.WORKSによる
完全新作オリジナルアニメーション企画、待望の3作目が遂に始動!
ゲームブランド「Key」の立役者として
『AIR』『CLANNAD』『リトルバスターズ!』など数々の傑作を見出し、
アニメ・音楽とマルチな領域でファンを熱狂させてきたシナリオライター・麻枝 准が原作・脚本を担当!
『Charlotte』制作後、長らく現場から離れていた麻枝 准の中に、
再び創作へと駆り立てるある想いが浮かんだ。
”原点回帰”
2020年10月、麻枝 准×P.A.WORKSの贈る、切なくも愛しい物語が新たに誕生する。


神様になった日(公式サイト


今回紹介する『神様になった日』は30分枠のファンタジー作品だ。本作の特徴はあらすじを見てもらえば分かる通り、いままで傑作を生み出してきたとされるKeyのシナリオライター麻枝氏と安定・安心のクオリティに加えてあのSHIROBAKOをも生み出した制作会社P.A.WORKSが組んで「原点回帰」を謳っている作品であるということだろう。

実際に最後まで視聴してみて、途中のわざとらしく安っぽく感じるほどのギャグパートも物語の芯にあたるシリアスパートも、アニメ化されるより前のゲーム中の「Key作品」を感じるような懐かしさを感じるものとなっていた。

それだけでアニメ化で作品のシナリオパートの重みが軽くなってしまったことに不満を持つ「鍵っ子」にとって見れば魅力的に映る作品かもしれない。

本作のストーリーは、夏休みに幼馴染に密かに恋して受験勉強に勤しむ普通の男子高校生である主人公の鳴神 陽太の前に『神・オーディン』を自称する佐藤ひなが現れて「この世界はあと30日で終わる」と告げるところから、その彼女が主人公の家に居候してひと夏をまさに全知の神の如き予知能力や知識をもってして「特別な夏」を過ごすまでのストーリーとなっている。

エロゲで各キャラの個別ルートをクリアしているかの様に主人公が想いを寄せる伊座並 杏子さんや妹やその先輩などいろいろな人の悩みを解決したり関係を築いたりする前半パートから中盤以降では徐々に『神』を自称するひなの出自などが明らかになり、最後にはシリアスな展開を迎えるというまさに「エロゲにシナリオが求められていた時代の全盛期」の王道展開を辿るのだが、アニメの話数の都合上ループはない。つまり、エロゲと同じ情報量や展開を盛り込むには12話という話数は非常に少なく、ループ展開はなく、ちょっと歯切れの悪い終わり方となってしまっていて、もったいなく感じる作品となってしまっていた。

それでもKEY作品独特の謎野球パートやアクションシーン。そして謎テンションギャグパートなど数々の『謎』要素は健在で本作でもそれは輝いているのだが、それらは好き嫌いが分かれるので好きな人からすれば神作品となり得るかもしれないしアンチや合わない人からしたらクソアニメという評価になるだろう。

作中で出てきた麻雀の謎ギャグパートで出てきた役はぜひとも公式でも採用して欲しいと思う。私も同じ牌を対子にするための鳴きである「ポー」を使ってみたいし「ツモ。無限リーチ、東西南北、ドラ隣×2 途中まで通貫、2色同順。 5000/10000」で逆転勝利してみたい。


本作ではメインヒロインとなるひな以外に伊座並さんにも注目したい。ド清楚クール系美少女でまさにエロゲのヒロインのお手本として教科書に乗せても良いような彼女はとても魅力的に映るだろう。

彼女に焦点をあわせた放映回である第五話「大魔法の日」は死者が最後に残す大魔法の話で。残された者は死者に囚われて、そのときの幸せを永遠に追い求めるのか、前へ進むのかを問うようなちょっと考えさせるような話になっていたりしていかにもKey作品っぽい切なさを感じさせてくれるだろう。

個人的にも是非とも彼女を攻略したいので、もうちょっとストーリーを重くしてループ要素を追加した上でゲーム化して欲しいものだ。

私自身、Key作品の大ファンというわけではないが、あの「古き良き時代」を見てきた者としてオリジナルアニメーションとして制作されて放映されたAngel Beatsにはかなりの期待を込めていたのだが、独特の世界観やシナリオの流れがアニメと合わなかったのか芯の部分となるストーリーが安っぽく感じてしまって残念に感じてしまっていたところがあった。だが本作では「古き良き時代」そのものまでとは言わないがその時を思い返させてくれる様な気持ちにさせられた。

賛否あるが、最近のアニメでは無いような独特な世界観や演出を含んでシリアスなファンタジー作品に仕上がった本作を是非ともその目で確かめられてみては如何だろうか。

1 件のコメント:

  1. 私の子供たちはアニメが大好きですが、まだ小さいので、年齢に合ったアニメを探す必要があります。 そして、彼らはすでにガジェットの使い方を知っているので、私は彼らが何を見ているのか、そして彼らがどのアプリケーションを使っているのかを知るためにクローン スマホを作りました。

    返信削除