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2018年8月29日水曜日

ご当地萌えキャラ達の行く先にあるものとは…

過熱しては過ぎていく流行。そしてその後に遺されしものたち…
ご当地ゆるキャラのつぎにご当地萌えキャラの流れが来るか?と少し注目された時期がありました。
今でもご当地キャラやイメージキャラに萌えキャラを採用する企業や自治体が存在しています。
なかには知名度が高いものもあれば低いものもあり、もしかしたら自分好みの萌えキャラを見つけることもできるのかもしれませんね。

そんな萌えキャラの中でも「ご当地萌えキャラ」が集まったアニメの紹介なのです。


「ずんだアロー」で矢を放ち、どんな餅でもおいしいずんだ餅にすることができる東北ずん子は、東北きりたん、東北イタコ、中国うさぎ、四国めたん、九州そら、とともにずんだ餅を食べながら幸せに浸っていた。
一方、大江戸ちゃんこ総帥率いる「納豆ファクトリー」の面々、中部つるぎ、関西しのび、沖縄あわも、北海道めろんらは、ずんだの原料の枝豆と納豆の原料の大豆が、収穫時期が違うだけで、実は同じ豆であることから、納豆に使う大豆の量が減ることを恐れていた。
ずん子の家に刺客として送られる沖縄あわもと北海道めろん、そして第3の勢力とは!?

ずんだホライずん(公式サイト


今回紹介する「ずんだホライずん」“ひとまずは”1話完結で制作された短編アニメーションとなっている。
ひとまずはというのは今作の制作にあたってクラウドファンディングが行われていてその結果次第では次話の制作があるかもしれない?ということだ。

*もう終了しているが東北ずん子アニメ「ずんだほらいずん」制作プロジェクトはこちら。

内容はもうやりたい放題で23分1話完結のアニメにボーカロイドUTAUを使った楽曲を利用したミュージカル風の演出を複数回ぶち込んで行ったりずんだもち作りをしたり納豆と餡ことずんだを巡ったわりと本格的なバトルが繰り広げられたりと突き抜けた内容のオンパレードとなっている。


ストーリーとしてはあらすじにもある通り、「ずんだもち派」東北ずん子を筆頭とするずんだファミリー「なっとう過激派というかアンチずんだもち派」である大江戸ちゃんこ総統率いる「納豆ファクトリー」の面々が勝手に難癖つけてきてバトルに発展し、そのバトルに大豆の高騰の原因でもあった第三勢力である小豆至上主義の暗黒大将軍(あんこくうだいしょうぐん)が介入し…どうなる?な流れとなっていた。


とりあえず今作を見て登場するすべての食材がディスられているように感じることと、ずん子が「ずんだアロー」でまどかちゃんよろしくすべてを「ずんだもち」に変換することができることずん子ちゃんのふとももは「むちむち」ではなく「もちもち」で敵の攻撃を一定程度無効化できるが許容範囲を超える攻撃を受けるとガラスが割れるエフェクトとともにダメージを受けて消滅して光となってしまうことがわかった。


だが、なんだかんだいって、全てのキャラが「些細なことに拘って争わないようにしよう」という願いを込めて最後に歌ったずん子の想いとお餅の神様である餅神様の力で力尽きたずん子が秒速で復活することによってハッピーエンドで物語が締められたことによってずん子ちゃんを熱狂的に支持するファン層からの怒りを回避することにも成功したしなんとなく「イイハナシダナー」で終わることもできたので、これはこれで良かったのかなという感じに今作はまとまっている。

1話完結でしかも30分程の枠のなかに様々な試みや演出が盛り込まれているので今作の密度はかなり高いと感じた。
一方で「いったいこのアニメは何がしたかったのだろうか」という点についてはそもそも今作が制作されるきっかけが文化庁の「若手アニメーター等育成事業」によるものだったことを考えると制作サイドとしては目標を達成できたのかもしれないが、視聴者サイドは完全に放置されてしまうという悲しい結果を招いてしまったのではないだろうか。

それでもこれからの未来を担う若い力の片鱗を見せつけられ、これからのクソアニメハントも安泰だなとほっと胸を撫で下ろすことのできる作品として私は評価しておきたい。
これを見て興味が湧いた方は今作自体のストーリーや意味は忘れてこれでもかとばかりに溢れる若手のやる気を感じる作品として楽しんでみて欲しい。

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