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2018年6月26日火曜日

僕と友達になってください!

ラブコメにおける評価要素とはなにか…
それは百合ゴホン、それはきっと切なくて急ぎすぎない序盤の黄昏と後半の急展開からのハッピーエンドだと思うのです。
そんな評価基準をもつ私からみてかなりの良作ラブコメを紹介いたしましょう。


僕らは、一週間を繰り返す。何度も、何度でも――。

高校二年生の長谷祐樹は、普段から人と関わろうとせず、いつもひとりでいるクラスメイト
藤宮香織と友達になりたいと思い、彼女に話しかける。
だが、彼女は「私、友達の記憶…一週間で消えちゃうの…」とそれを拒む。

少年との思い出を失い続ける少女と
その思い出をひとつひとつ紡ぎあげていく少年―。
たくさんの“切なさ”と“ひたむきさ”が詰まった珠玉のストーリー。

一週間フレンズ(公式サイト


今回紹介する「一週間フレンズ」は30分枠の青春ラブコメストーリーアニメとなっている。
所謂萌え枠とは一線を画する作品となっており、私からすればストーリーの出来はかなりテレビ向けというかよくできていると思うし、原作が漫画なのだがアニメ化の他にドラマ化もされているという実績も伴った良作といえる。

今作は一週間しか『友達』の記憶を保てない藤宮さんと、わりかし平凡かつ鈍感な長谷くん友情というよりかは恋の物語が描かれている。
(アニメ作中では最高のともだちというかたちで終わっているがどう考えても友達以上の関係であるように見える。)
彼と彼女の関係は一週間というタイムリミットを迎えるとリセットされる。でも記憶はリセットされていても二人が少しずつ積み上げてきたものたちが彼と彼女の関係を加速させていく。
そんな感じで毎話ごとに一歩ずつ進む物語はまさに青春ストーリーといった感じで、記憶がリセットされてしまってそのあとにまた紡ぎ直すという話はひと枠ごとにリセットの構成にもし易くアニメやドラマ向きだなと感じた。


ちなみにこの展開をエロ漫画にしてもなかなか面白い良作が出来上がるのではないだろうかと愚考してしまう。
記憶を失ってしまう彼女とアブノーマルプレイを毎週行って、ちょっとずつ変態嗜好に堕ちていく…エロいな!!

話を戻してストーリー中盤からは記憶が一週間で消えてしまう原因について藤宮さんのお母さんから過去の話を聞いたりすることでそれに近づいて行く。

その原因を大雑把にまとめると藤宮さんは小学生の頃に起こったある事件をきっかけに精神的なショックと物理的なショックが合わさって記憶障害を引き起こすメンヘラになってしまったという話の展開なのだがメンヘラ少女枠が大好物な私にとってはここも高評価のポイントになっている。

そして終盤にさしかかるとそのショックを引き起こした原因となる事件に関わる人物が登場して、地雷を踏んでせっかく改善してきた藤宮さんの心の闇が、そしていままで築き上げてきたものを一瞬にして失ってしまうのだが、最後の最後で怒涛の巻き返しがあってより絆が深くなあってめでたしめでたしのパターンで最終回は締めくくられる。

そんなこんなで良いラブコメの要件とも言えるラストの盛り上がりもあって私のラブコメ作品群の中ではとても高評価を誇るアニメとなっている。

今作は作品の内容や演出、そしてドラマ化などの流れも含めて一般人に「どんなアニメが好きなの?」と聞かれたときの答えとしても無難なアニメといえるのではないだろうか。
もちろんそんなときに藤宮さんのバブみなんて言ってはいけない。

また、アニメ入門というかまったくアニメとは無縁の人にアニメ教に入信させるための入り口としても最適だろう。


それにしても記憶をなくした藤宮さんの無表情というか冷たい表情が我々の業界ではかなりのご褒美となっている。不純な要素なんて一切ないはずの今作に新たな可能性を感じてしまうのは私だけだろうか。
藤宮さんのジト目で軽く罵られながら弄られちゃう同人誌を見つけたらご一報ください。


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