「すぐに逃げなければ死ぬという状況で自分が下着のひとつも身に着けていないすっぽんぽんだった場合どうするべきか?備考:服はないけど大きめサイズの本は一冊あります。」
「きみのためだけの、物語を。」
物語が叶える、少女たちの願い。
世界に散らばった物語の原書。
少女たちは「原書」(=メルヘン)と出会い、
選ばれ、魔法を得てやがて「原書使い」となる。
これは、そんな「原書使い」を目指す
「原書使い見習い」(=メドヘン)の少女たちが、
「原書」と共に自らの物語を紡いでいく
夢と魔法と青春の物語―
メルヘン・メドヘン(公式サイト)
物語は紡がれ続く。そして伝説は誕生した。
今作のストーリーは簡単にいってしまえば異世界魔法少女バトルもの+(童話などの物語)だ。
主人公の鍵村葉月ちゃんは魔法の世界に出会うまでは友達もいない、そして新しい家族(親の再婚?で出来た新しい母親と姉)とも上手くいっていない。そんな彼女は辛いことがあるとそれらから逃げて本を読んだり空想に耽ったりする。
だがあるとき、書店帰りにファーストフード店で買った本を眺めてみると買った覚えもない『本』が紛れ込んでいて…そして謎めいた魔法を操る少女と出会う。
といった出だしで今作は始まる。そして追いかけた先は魔法の世界だった。さらにいつの間にか持っていたその本はその魔法の世界でも希少な価値と能力をもったものだったという流れになる。
魔法の世界には様々な汎用魔法の他に、いくつもの童話を元にした『原書』というものが存在していてそれぞれの物語に関連した固有の魔法が存在する。原書は所有者と結びつき、その力を所有者にもたらすといった形で原書と所有者毎にそれぞれがユニークな魔法を使用することができる。原書を所有して使いこなすものを原書使いと呼び、それを目指すものが通う学校に通うことになった葉月ちゃんはその固有の『原書』である“シンデレラ”の力を見込まれて日本校代表として年に一度行われる「ヘクセンナハト」なる各国の魔法学校の代表達が競い合う魔法バトル大会に出場することになる。
といった感じで大まかに分けると序盤は葉月ちゃんが現実の世界から魔法の世界に入り込むまで、そして中盤はその葉月ちゃんが原書の力を使える様になるまで、そして後半は「ヘクセンナハト」での対戦と話は進んで行く。
今作でキーポイントになるのはやはり『物語』というワードだろう。
作中で使用される魔法が『原書』と呼ばれる“童話”をモチーフにしたものだからということに限らず、中盤以降の葉月ちゃんは母親の遺した言葉、そして自分自身の気持ち、それに周りの優しさを胸に「人のつくった物語をただ読んだり耽ったりするのではなく、自ら物語を紡いで行く」という想いによって魔法界では前代未聞といっても良い様な新たな力や現象を生み出していく。
そしてそんな葉月ちゃんに影響を受けた静ちゃんも自らの『原書』となる『かぐや姫』の話や自らの家、そして母親の通った道を辿るだけではなく自ら歩みだすことを決めるような描写が見受けられた。
つまり今作は『物語』を使うだけでなく、彼女たち自身が紡ぎ出しこれから駆け抜けていく『物語』を描いたものと言えるのではないだろうか。
原作がラノベってだけあってラノベらしい展開のストーリーで実にラノベラノベしている。
話を深く捉えなければ可愛い女の子たちが特別な力をもった主人公に懐柔されていくソフト百合作品にも見えなくもない。所謂ハーレムものというやつだ。作中で登場する女の子たちはなんだかんだ主人公の能力や性格によって簡単に心を開き距離をつめてくる。
どちらの視点からしても私にとっては楽しめる要素のある作品で、ぜひとも一度視聴してみて欲しい。
…
平成最後の打ち切りアニメを。
だれが今作の打ち切りアニメ化を予想していただろうか。そもそも可愛いキャラクターと売れているラノベ原作ということでヒットもしくは小当たり間違いなしの今作において打ち切りなどありえないのだ。
視聴前の私は今作の評判を耳にした際にこう思った。「ラノベ原作で作画が怪しいアニメは過去にいくつもあったけれども見れないレベルのものはなかった。それでも原作からの期待値の高さもあってクソアニメ評価をする人もいたし今回もクリ○ネと比べれば大したことはないだろうと」
そんな私の予想は半分当たり、半分外れることになる。
まず、全体的にみて大体のレベルはクリ○ネを大きく凌駕して高い。まず声の部分に関してみればこれはもう間違いなく大差がつくことだろう。
それに加えて基本的な作画のレベルもクリ○ネとは比較にならない程高い。第一話はさすがに気合が十分だったのか素晴らしい出来だったのではないだろうか。(第一話からいろいろと指摘する人もいるが)十分に見れるものだったと思う。クリ○ネは作画とはなにかという哲学的な作品だったので比較対象としてはどうかとも思うが…
だがなんなのだろうか。第一話を見た私に序盤から怪しいオーラが近寄ってくるのを感じる。
私のセンサーは感じ取ってしまった…。
「このオープニング、作中カットの使い回しかつ同じシーンがオープニング中ですでに複数回使われている…」
そして私のセンサーは次々と異常を検知して警報を発し始める。
「Warning!! キャラの顔が変わってる Warning!! キャラがその場走りしている」
その後もセンサーの作動はするものの制作陣の努力を感じる程にはそれなりに安定した?(といえるのか?)作画が続く。
そして第6話でオープニングが差し替えられた。
おそらく第一話からのオープニングはきっと本編制作に資源を投入して間に合わなかったのだろうからきっと完成したレベルの高いオープニングが…
「ほとんど静止画に効果を加えただけでした」
万策尽きたか…
そんなこんなでもはや作中のストーリーよりも制作陣の血と涙と尽きる万策が気になるなか、2週間も放送を延期して「クオリティ」が『別の方向に』アップした伝説の第九話が放映されるのだった。
何が合ったのか。簡単に言えば作画が崩壊してキャラが口パクすらしなくなり、シーンによってはフレームレートが下がって画面がガクガクになる。(お使いのテレビ,PC,スマートフォンは正常です)
そのうちの一部をお見せしたい。
おわかり頂けただろうか…
もういちど…
おわかり頂けただろうか…
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