Translate

2018年3月12日月曜日

このアニメも夢ならよかった…

皆さん、Steamのインディーズゲームの闇を覗いたことはありますか?
セールの時には50円にも満たない価格で投げ売りされるようなそんなゲームの中には名作も迷作も、そしてクソも紛れ込んでいますね。
そんなインディーズゲームでやべえよこれとトレーディングカードだけを回収してアンインストールするようなそんな感覚を蘇らせてくれる名作の紹介です。


そこは夢世界。
欲望、希望、絶望が形を成した
意識と無意識の狭間

いつも夢見る自分の部屋の中で、
再び眠りにつこうとした月城遥人は、偶然にも他人の夢に紛れ込んでしまう。
それは、この夢世界に心を囚われた魔女達の夢。
現実を拒絶し、夢に逃げ、眠り続ける「眠り姫病」に陥った彼女達の夢の姿。

魔女の夢世界に迷い込んだ遥人は出口の扉を探し、
彼女達と出会い言葉を交わしていく。

18if(公式サイト


第一話から視聴者のありとあらゆる感覚を破壊しにきている。
もし、今作をこれから観ると言う人がいるならば伝えて置かなくてはならないのだが、第一話を見て「これはやべえやつや」とか「ふぅ、さてごちうさでもみるか」と思いつつも「いや、まてよ...この後とんでもなく面白い展開があるかもしれない。なんせアニメは3話まで見ないとわからないからな…」なんて考察して視聴を続けようとは思ってはいけない。ずっとこの調子なのである。
もしあなたが「あ~このままおかしくなるんじゃ~^^」なんて強靭な精神と好奇心を持つならば視聴継続の道は開かれ続けるだろう。



ようこそ






まず、OPがとんでもねえやつだ。Steamで定価98円で海外のインディーデベロッパーが発売している地雷ノベルゲーのオープニングみたいなオープニングから始まる。もちろん評価は賛否両論レベルのものだ。これを毎回見せられる。
なんとかも何回か観れば慣れるという話もあるが私は最終話となる13話まで毎回きっちりとOPを見たがまったくもって慣れなかった。もしもあなたが自分の「キョトンとした顔」ってどんな感じなのだろうかと興味があるならば是非ともOP視聴中に鏡で自分の顔を見てほしい。いや、「きょとん」としているより「放心状態」の方が近いかもしれないが…

1話ごとに話がまとまるがが全体を通しても話が一応つながっている形式。
例えるのも本当に申し訳ないが地獄少女みたいなものだ。1話ごとにオチがあって話は締められるが全体を通しての構成や背景もある。。。たぶん。
ここで突然だが今作公式ページからの説明を引用しよう。

・夢世界
意識と無意識の狭間、現実世界と夢の間に存在する世界。
夢世界では、自らの姿が現実とは異なった姿になる。

・魔女
心に傷を負い、現実を拒絶することで、夢世界に堕ちた存在。
魔女の欲望が現れた固有の夢世界を支配している。

・眠り姫病
夢世界で魔女になってしまった者が陥る病。
現実世界では昏睡状態となる者もいて、夢世界で魔女となった彼女達を救済しない限り病が治ることはない。

さて、もう一話からツッコミどころ満載なのだがとりあえずこの説明を見てもらえば分かる通り『夢の中の話』なのでなんでもありだし、たとえ死んでも夢オチで済ますことができるのだ。
突然かつ過剰過ぎる演出で観客置き去りになってしまっているのも夢なのだから仕方ないね。で済ますことができる。

仕方ないね。

まあ、今作はドン引きした私を取り残して光の速さでワープして行ったのだが…

そしてどうしてなぜこうもクソアニメはホラーアニメになってしまうのだろうかという命題を今作も抱えてしまっている。いや本当にどうしてこうなっちゃうの…
というくらいに今作を視聴した者の感情ゲージは恐怖へ傾くことだろう。だが忘れてはいけない。このアニメはべつにホラーアニメではないのである。
だからこそその恐怖の後に唐突に「やりすぎちゃった(*ノω・*)テヘ」とでも言いたげな陳腐なお笑いパートが挟まれる。流石です。

そして7話でついに予算が力尽きたか唐突なCGアニメが始まる。そしてなんの予告もなく別の世界なのか国なのかもわからないよくわからない世界でよくわからないキャラたちがよくわからないがとりあえず人を殺して殺されて消えて行く。
そしてタイトル通りに誰もいなくなった。本当にいなくなった。
いったいなんだったんだ…

13話からはいよいよ全体を通しての回収に入る。…のだが。
最後は綺麗にまとまると思ったのだがとりあえず申し訳程度の回想シーンと謎の宗教団体の登場に留まり何の複線も回収せずに1話分消費する。
そのまま「元魔女」達が見えるオーラを頼りにか言って何故かすでに集まって主人公を探し始めているというここにきてもご都合主義で残り時間に合わせてどんどん展開をすっ飛ばして全体的な物語の終着点に向けて加速して行く。まるでスペースシャトルが地球に戻るときになぜかロケットを噴射して着陸ギアもパラシュートもなにもなしで直角に落ちてくる様だ。

そして衝撃の最終話では元々魔女だったものたちがなんと旧約聖書で最初の人類となるアダムとイブのイブの方とお茶会を始める。そしてイブと主人公は新天地に旅立って行く。

何を言っているか分からない?私も分かっていないのだ。とにかく最終的には宗教的な話も盛り込んでなかば強引に落ちに持ち込まれるのだがそれも、主人公が帰ってくる様なことを匂わせておきながらその後に死ぬ描写があったり挙句の果てには最後の最後で実はどう考えても現代で生まれ育っている主人公がアダムとイブのアダムの方だった!?という衝撃的な事実まで匂わせて終わらせる。

…というアニメを観る夢を見たんだ。
めでたしめでたし。おわり。


0 件のコメント:

コメントを投稿