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2018年2月27日火曜日

あるふぁーかんぱにーのっとれすぽんす!!

可愛い女の子たちが変身して戦うアニメ,好きですか?
数多くの作品が輩出されているこのジャンルから有名ではない良作を紹介しちゃいます。
何が良いかって?そりゃ変身がとけたあとのあられもない姿です。


西暦2016年――。
釜谷市にある「天万神社」で、
巫女のアルバイトをしていた中学2年生、皇まとい。
幼少の頃に母と生き別れになった彼女は、
父方の祖父母の家に長年預けられており、
三ヶ月前からようやく父である伸吾とふたりで暮らし初めた。
そんな境遇からか、まといは平凡で穏やかな日常に憧れていた。

まといの親友で、バイト仲間である草薙ゆまは、
「天万神社」の神主一族に生まれた次期巫女候補であった。
彼女は一族が悪霊を払うための「退魔行」を先祖代々行っていたことを知り、
まといを誘って「退魔行」にまつわる儀式
「神懸かりの儀」にチャレンジしようとする。

学校が終わり、いつものように神社へと向かうふたりであったが、
そこで荒らされた境内と傷つき倒れたゆまの両親に遭遇する。
さらに、刑事である伸吾が捜査を行っていた怪事件の重要参考人で、
どこか正気でない雰囲気を纏った男の姿もあった。
暴れる男を抑えようと、ゆまは咄嗟に「神懸かりの儀」を執り行ったのだが、
異変が生じたのはゆまの方ではなく――。

平凡で普通の生活を求めていた少女に与えられたのは、神を纏って悪霊を払う能力!?

皇まとい、誰にも邪魔されない穏やかな日々を取り戻すため、退魔活動に励みます!

装神少女まとい(公式サイト


神様を装備する少女ということで『装神』少女というタイトルがついている。そして今作では神様を装備する『纏創』を行なう少女達が世の中に悪い方向に物事を干渉しようとするモノたちと戦って世界を救うといった作品だ。

海外から参加する人物もいる通り,世界規模の話なのだが全体を通して一番最初のシーンを除いて日本が舞台になる。
ストーリーの構成は適度に広がってきっちり伏線も回収されているのでモヤモヤが残ることはないし,ハッピーエンドなのでムナクソ注意な展開もない。素晴らしい。
ここまできて考えてみたら世界の命運が主人公である「皇まとい」ちゃんが世界の命運を握って一見して片道切符の戦いに赴くあたりが「鹿目まどか」ちゃんと被って見えた。
そして、まどかが家族の元へ戻れなかったのに比べて今作ではキッチリ帰ってくるから「魔法少女まどか☆マギカ」『希望がある方』の作品に感じたのだ。

ここで3人の装神少女たち+αを紹介しておこう。

皇まとい

母親は行方不明に,父親は捜査一課で働く刑事でなかなか子供の面倒を見れる状況ではなかったため,父型の祖父母一家に預けられていた。
だが,まといの成長もあって最近父親との二人暮らしを初めた。いつか行方不明になってしまった母親も含めて『普通』の生活をして行きたいと考えていたが母から受け継いでいた巫女としてのちからがあったため,「纏創」できるようになり,退魔活動(世の中に悪さをするなにかを退ける活動)に奔走するはめになってしまう。


草薙ゆま

高名な「天万神社」の次期巫女候補。最初,能力の「の」の字も見い出せないほどに『纏創」とは程遠かったが実は幼少期から頭角を現していて「退魔の巫女」としての素質をもっていた。
最初,「退魔の巫女」へのあこがれや夢見てすぐ行動にうつしてしまう単純さから実家の神器を持ち出して儀式を執り行なおうとしたことから「まとい」に「纏創」をさせて「普通」な日常から遠ざけた張本人。
でもどこか憎めないキャラクターでまといの友達。



クラルス・トニトルス

ヴァチカン直下の秘密特務機関「ファティマ」のメンバーで年齢は15歳。
ファティマとは、合法・非合法にかかわらず「悪魔祓い」(=退魔活動)をする機関で彼女はその機関の元で実際に「悪魔祓い」を行なう「アンチクリード」と呼ばれる子供たちのひとり。
世界的に事件を起こしていた「悪魔」を追って日本にきたところで「まとい」や「ゆま」と出会う。



*フロース・オリエンス

「ファティマ」に所属する「アンチクリード」。天使。意識不明。



それではもう少し詳しく話を振り返ってみよう。
なんとなく伏線は張られて行くのだが肝心なところは後半残り3話あたりになるまでほとんど明らかになることはない。
最初はなし崩し的にまといが周囲で起こる事件に巻き込まれて行く。そして周りからの助けを得てというよりかは彼女自身の成長によって数々の困難を打開して行くのだ。
今作の面白いところのひとつには彼女と父親の関係と,その父親が刑事であることや「退魔活動」の相手である悪魔は現実世界にがっつり干渉しているので警察が出動して捜査しているため,「特別な能力をもつ退魔少女たち」と「能力をもたないが捜査や支援にあたる人たち」に接点があり,それぞれの思いや事情が交錯するところにあると思う。

中盤以降はそもそも「退魔少女とは」「いまある世界」,そして「家族」とすこしずつ事情が明らかになって行く。
その一方で若干日常よりのパートも増えて、ただ戦うだけでなく「お約束」の水着シーンも含めて『垣間見たかった』彼女たちの内面や日常を見せてくれる。


終盤に入るとついに「まとい」の纏う神様について,そして母親の失踪の真実,それから再び訪れる世界終焉の危機とそれを打開できるのは「まとい」だけという展開になってくる。ここで彼女,いや、彼女たちは決断するのだった。


まとめ

ここまでハッピーな物語を見るのは久しぶりだろう。走攻守に優れたスポーツ選手を見る様な安心感で見てもらえる良作だと思う。闇を抱えるか極端に「日常振り」されている作品が多い今,ちょうど良いアニメはないかと探している人にはぜひとも見てもらいた逸材である。

そして今作では「まとい」の纏う八百万の神だけ纏創が溶けたときにもちろん下着も含めて服が消える。消えた服は何処に行ったのかな?変態だ!!

八百万の神の文化をもつ日本人の心をよく反映していると思う。この設定を考えた人の日本を見つめる目の鋭さに只々感服させられてしまうであろう。




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