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2018年7月31日火曜日

1クールのレギュラーより1回の伝説

昔々、あるところに体を張ったピン芸人がおったそうな。彼は他とは異なる光を放ち、あるコトバを残したそうで…
「1クールのレギュラーより1回の伝説」
そんな彼に迫る勢いのアニメの紹介です。


漫画研究部に所属する愛・麻衣・ミイは、地球に迫る邪悪な侵略者と戦ったり、ライバルとトーナメントで闘ったりしたが、相変わらず愛以外は漫画を描いたりはしなかった…。
竹書房の4コマ漫画配信WEBサイト「まんがライフWIN」にて連載中。原作者ちょぼらうにょぽみが描く、漫画研究部に所属する愛・麻衣・ミイと、ぽのか先輩の4人の女子高生が繰り広げる先読み不能のハイテンション・ギャグ4コマ漫画。

あいまいみー(公式サイト


今回紹介する「あいまいみー」は短編のWebの4コマ漫画を原作としたアニメーション作品だ。オープニングに何度も書いてあるが精神年齢18歳以上推奨?となっていて、とりあえずお子様の情操教育にとっては悪影響でしかないだろうからリアル子供には視聴を控えさせるように私も推奨したい。
その一方で本当に精神年齢が成熟している視聴者にとって今作はまったくもって「何の意味もなさない」作品と成りえてしまう悲しい現実をお伝えしておこう。
脈絡のないストーリー、そして唐突にはじまり唐突に終わるネット特有の浅く流行りへの即応性が重視されたような時事ネタやパロディはそのノリに付いて行けない人からしてみれば訳のわからないものになってしまうだろう。

今作の世界観は度々崩壊するのだが”一応”同じキャラクターが漫画研究部に所属しているという設定はどの話にも存在する。
それ以外はもうグチャグチャでとりあえず冒頭に考えることを辞めた『名作=ゲロインの登場』という方程式を盲信したゲロインシーン垂れ流しを毎話の冒頭から行って理由もなく河童を殺したり池にコンクリートを流し込んだり(作者は何か河童に恨みでもあるのだろうか)度胸試しで車に飛び込んでそのまま轢かれて交通事故案件が発生したりとりあえず死んでロボット化したり、教室ごと異世界に飛ばされて一回入る毎に800円の万能壺で異世界へ飛び回ったり怪獣に食べられて全員死んだりと本当に脈絡のないストーリーが繰り広げられる。

まあ、そういうことでこの「ぶっ飛んだ」設定と完全にノリがツイッターな4コマウェブ漫画を本当にそのままひとつひとつアニメ化しましたみたいなアニメなので人によって好き嫌いの分かれる作品になることだろう。
こういった作品は度々登場している様に見受けられるが一部の熱狂的なファン層と面白ろ半分でネタとして受け入れている層とで割と好評を得ている気がする。今回もその例に漏れずなんと3期まで続く好評シリーズとなっている。


各話で見ると作品のテイストがWEB文化ベースなだけに薄味に感じるのだが一話だけ一際異色を放つ話数が存在する。
それは9話で放映された「FXであり金全部溶かす人」の回だ。
まるでこの放映回のために今作が存在したのではないだろうか?と思えるほどにインパクトと他回に比べて圧倒的存在感を示す神回とでも言えるべき描写・内容であり、かなり話題にもなったシーンでもありそのシーンやそれを当時に流行していたMMDを用いて再現した動画が出回っていたんので一度は見たことがある人もいのではないだろうか?


最後まで見て、全部通して考えると9話の様な回が続けば圧倒的評価を得られるアニメになり得ただろうがそれ以外の回ではイマイチなものもありなんとも言えない作品となっている。
イマイチ回はどちらかといえばもはや”クソ”アニメに片足突っ込んでいるようなものとなってしまっている上にそういった回の方が多く感じるため、私の中での今作に対する総評はそれほど高くないのだが圧倒的な9話の存在感はそれを打ち消すほどの可能性を持ったものだった
これぞ1クールの安定感よりも1回の伝説でやっていくスタイルと言っても過言ではないだろう。

この雑さと伝説級の9話、そして他作でも味わえることには味わえるがそれほど多くない新たなジャンルのノリで制作されたアニメとしてまだ未視聴の方は視聴してみては如何だろうか。

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