必殺技に横文字が用いられド派手な技と特別かつ協力な力をもつ主人公が立ちはだかる敵を倒していく。
その物語の先に何があるのか…なにもそこにはないのです。だってそれがラノベなのですから。
《焔牙》――それは超化された精神力によって、
自らの魂を具現化させて創り出す武器。
千人に一人と言われる《焔牙》の適性を持った者に
戦闘技術を教える学校・昊陵学園では、生徒達が
《絆双刃》と呼ばれるパートナー制度で絆を結び、ともに魂を高め合う。
今《焔牙》が武器の形ではなく、
防具――《楯》の形をとってしまった《異能》の少年
九重 透流と、銀色の髪を持つ少女
ユリエ=シグトゥーナの物語の幕が上がる。
パートナーとの絆で未来を掴み取る学園バトルアクション!!
魂を灼き尽くし、俺はキミの《楯》になる――
アブソリュート・デュオ(公式サイト)
今作を一言で言い表すなら「THEラノベアニメ」だろうか。
今作は異能バトルもの+学園ハーレムというラノベ界隈では鉄板の要素をかけ合わせたものとなっている。
ラノベらしいラノベアニメでヒロインは白髪お嬢様系キャラだし、舞台となる学園には時計台はあるし校舎は貴族の洋館の様な造りになっているし教師陣は担任がバニーガールコスで理事長にはゴスロリ姿のロリババアが就任している。
また、作中に登場するヒロインたちはすぐに主人公に好意を抱くようになる。いわゆる「チョロイン」というやつだ。メインヒロイン枠となるユリエとはデュオの誓いをするのだがこれが完全に結婚式で行われる誓いの言葉となっている。
今作における戦闘は一部例外を除いて近接戦闘となっている。なぜなら作中で使われる心を具現化した武器は複雑な構造をもてずそれ故に剣や槍などの比較的構造が単純な武器が一般的には出現するからだ。
「一般的」とか「一部例外」という言葉を用いているのには理由がある。主人公は設定上「武器」しか出現しないはずの能力で「防具」である楯を具現化させる能力をもち、作中では中盤から登場するリーリスは比較的複雑で具現化できないとされている「銃」を具現化させる能力をもっているのだ。
主人公は防具を出現させるとうことで攻撃は?という疑問が浮き上がるのも無理はない。大丈夫、主人公は道場に通っていてそうとう強力で『特殊能力』であるはずのブレイズよりも強いんじゃないか?というくらいに(作中でコンクリートのフロアを破壊したりしている)強力な一撃を拳ひとつで繰り出せる設定になっている。
つまり拳で相手を殴る戦闘スタイルということだが当然ラノベということは登場キャラクターには女の子がたくさん登場して対戦相手にもなるわけで主人公は男女平等グーパンチを繰り出す。
近接戦闘がメインということでガンガンぶつかってせめぎ合う動きのある展開が待っているかというとそうでもなく、主要登場人物に防具や銃をもっている者がいたり、実際の戦闘シーンでは「動き」よりも空手などの武術で見られるような「技」や「型」の登場頻度が多いのでキャラクターたちがぬるぬる動いて「戦闘シーンがしゅご~~い!」というタイプのアニメではなく「カクカク」したような戦闘の展開を見ることになるだろう。
もしかしたら登場キャラクターたちが一番動いているのはオープニング中かもしれない。それにしてもなぜアニメのオープニング中にはストーリーと無関係の踊りがちょくちょく入ってくるのだろうか。
一方で良く動くものがある。それは「おっぱい」だ。
当然パイタッチもある(ただし主人公が触るのは貧乳)。
ほかのラッキースケベとしては疑似シックスナインもあるしノスタルジーな要素としてブルマの食い込みを治すシーンが何度も登場する。これは制作陣の趣味と世代が全開で炸裂していると言えるだろう。
ラノベらしいラノベということで当然ストーリーもラノベのお約束を踏襲した様なもので多少の差はあれども大まかな流れはどこかで見たようなものになっていてこの手のアニメをよく見ていたりラノベファンで様々なラノベを読み漁っている視聴者層からしてみればストーリーはあってないようなものかもしれない。
今作の制作時点ではたしか原作は完結しておらず、当然12話ではそもそもの原作最新刊まで話を辿ることもできないのでキリの良いところで「俺たちの戦いはこれからだ」と「主人公が周りの女の子たちからちやほやされてハーレム状態」というお約束の形で最終話は締めくくられる。
入学式でなぜか入学試験が行われて2人に1人は不合格で入学前に退学という謎の展開だったりラノベ特有の「え?なんで!?」なツッコミどころは存在するし、ストーリーもお約束展開であって無いようなものだががそれこそラノベ原作アニメ特有のサービスシーン、多様なヒロイン、そして海回に水着と見どころはしっかりと用意されているし「THEラノベアニメ」と言えるくらいには安定している展開や設定はそれを分かって受け入れて見れば楽しめるところはたくさんある。
是非とも肩の力を抜いて「ライト」に楽しんで欲しいアニメと言えるだろう。
願わくば、汝がいつか《絶対双刃》へ至らんことを
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