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2018年1月4日木曜日

起立,礼。はい、おじゃんでございます。

今より昔の時代設定を用いるアニメをみてみると大抵西欧の中世から第二次大戦期あたりまでの間が舞台になる傾向が強いと思います。
そんななか、異彩を放つ大正時代の日本を舞台にした女の子のスポーツアニメを紹介いたしましょう。


時は大正14年――
良家の子女が通う東邦星華高等女学院に通う鈴川小梅に、親友の小笠原晶子が「一緒に野球をしていただきたいの!」と声を掛けた。
突然のお願いに、思わず頷いてしまう小梅。
しかし、なぜ野球なのか?ルールも、使う道具も分からないのに。
可憐な乙女たちの奮闘物語が始まる。

「ところで、野球っていったいどんなスポーツですの…。」

大正野球娘(公式サイト


このアニメ,前の枠を埋めていたのは熱狂的なファンも多いあの「けいおん」だ。けいおんの後に続くにはテーマが異色かつ,涼宮ハルヒの憂鬱からの一連の流れを断ち切る様な絵もキャラも地味なアニメだったが全話視聴してみて振り返ってみればなかなかのアニメだったと思う。

『ある一点を覗いては…』

第一話を視聴して時代設定だけでなくキャラデザや絵の塗り方などありとあらゆる点で時間がロールバックしているアニメだなという第一印象を受けた。
それが悪いというわけではないが,この放映時期はなんというかアニメの立ち位置も代わり始めてひとつの転換期にあったし掴みはイマイチだった。野球だけに。

だがそれも慣れてしまえばどうということはない。逆に無理をせずにいままで培った魅力と技術を発揮している今作は非情に魅力的に映るだろう。

第二話からは本格的なメンバー集めが始まって登場人物が増えてくる。女学院でのストーリーということもあって可愛い女の子たちが登場する。大正時代の服装とちょっと古めのキャラデザや設定も一周回って可愛く感じる。
丸顔で地味な感じを受けていた小梅ちゃんもストーリーの展開に合わせて感情移入も深くなり,とても可愛く感じてくる。そしてそんな小梅ちゃんと伝統的なお嬢様キャラの晶子さんが夫婦になっちゃうのだからもうこれは神アニメである。

…と言いたいところだがここで『ある一点』にして今作最大のマイナスポイントが出て来てしまう。小梅ちゃんに許嫁が現れてあろうことか両思いになってしまうのである。

ふぁあああああっく!!

まとめ

百合ENDだったら史上最高の傑作候補になれたかもしれないだけに非常にもったいない。
大正時代という時代背景よく反映されていてこれもまた良い感じだ。実際に「おじゃんでございます」とか風呂敷とか今では触れられない文化に触れる良い機会にもなったと思う。
それに加えて女性の社会進出と地位向上もテーマに上げられていて,お互いを尊重することの大切さなど多くのことを教えてくれる社会派かつ道徳的なアニメでもあるのではないだろうか。
本当に最後が小梅さんと許嫁のなんとか野郎のイチャイチャシーンでなければ素晴らしいアニメだと思う。




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