小説家になろう系の成れの果ての先へ。

ぶっ飛んだ設定のアニメは沢山ありましたが例えば主人公がチート級の能力を持っていたら代わりに途方もない努力を重ねていたり対価を支払っていたり（他の能力や身体上の制限をもつ等）となにかしら裏に設定があってそれで釣り合いを取らせようとしていることがほとんどです。
だってそうしなかったらペラペラになってしまいますから。
小説家になろう系のアニメではそんなチート能力だったり異世界転生を扱ったものがよく登場しますが今回のこれはほんとぶっ飛んだ内容をこれでもかというくらいに詰め込んでその裏にはなにもないのですがペラッペラな内容かと思えばそんな事を考えさせる間もなくトンデモ設定を連射してくるとんでもないモンスターだったというアニメを紹介したいと思います。

神様の手違いで死んでしまった主人公は、

異世界で第２の人生をスタートさせる。

彼にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、

異世界でも使用可能にしてもらったスマートフォン。

様々な人達と出会い、大切な仲間を得ていく中で、

いつしか主人公はこの世界の秘密を知る。

古代文明の遺産を受け継ぎ、

お気楽な世界の王たちと力を合わせながら、

個性豊かな女の子たちと共に

彼はのほほんと世界を巡っていく――

異世界はスマートフォンとともに。（公式サイト）

新しい異世界モノへようこそ！そして今までに繰り広げられてきた異世界モノの世界をなれの果てになにが待っているのか今作はそれを見せてくれる。
まず冒頭で主人公は異世界へ転生するのだがきっかけは「神様がうっかり主人公を殺してしまった」ところから始まる。殺されて異世界への転生を告げられてもあっさり受け入れてなにか一つ条件をというところでスマートフォンを使えるようにというよく分からない要求をさらっとしてしまうあたりもう主人公があれこれというよりかはそんなところはどうでも良いんだよという制作陣の強力なメッセージ性を感じる展開になっている。

主人公の周りで都合よく事件が起こりソレに対してあっさりと完璧な答えを出す主人公の前に壁など存在しない。
そして出会った女の子をすべて攻略して行く。その先にドロっとしたりもやっとする三角関係が待つわけでもなくなんと一夫多妻が有りでヒロインたちはみんななかよく主人公が好きというやさしい世界が視聴者を出迎える。
そしてその相手には王様の娘，つまり姫さまであるユミナちゃんも含まれていて身分とかそいうところで問題を抱えることもなく王様から豪邸を与えられて特に苦労する気配すら見せずこの主人公はたまたまかわいいロリっ娘と出会って雇っちゃうくらいには余裕をかましてくれるのだ。

物語に転機など存在しない。先の見えない結末にハラハラすることもなくただ淡々と主人公がオーバーパワーな能力と恵まれた機会を活かしてハーレム王道中の王道を眺めて行くアニメとしてこの作品は小説家になろう系作品の中でもっとも尖っていてもし数多の作品が産まれは消えてゆくこの「小説家になろう系」という世界のなれの果てになにがあるのかを思い知らせてくれるものだった。

いやほんとこれがみんな嫁なんてけしからんアニメだと思う。